4月14日、16日にかけての大地震によって、熊本では大きな被害がでています。
先月、3.11を思い出し地震の恐ろしさを再認識したところでしたが、こうも自然災害の脅威を目の当たりにするなんて思ってもみませんでした。
災害が起こったとき、どう行動するのか、自分には何ができるのか、大切なことは何なのか、報道を見ている多くの人が自問自答しているかと思いますが、看護師としては何ができるのか災害看護についてまとめます。
報道された被害状況
14日 21時26分 マグニチュード6.5
16日 1時25分 マグニチュード7.3
熊本県を中心に、宮崎県、山口県、福岡県、佐賀県、長崎県、大分県、鹿児島県で被害がでました。
未だに余震は続いており、熊本県と大分県では14日夜から19日に発生した地震は600回を超えると報道されています。
600回、すごい頻度ですよね。
この余震が起きる度、被災地の方々は脅威を感じるでしょうし、家族や友人など近しい人を亡くした方のことを思うと言葉になりません。
また、避難所や車内での生活を余儀なくされている方たちは、過酷な状況下で暮らしていかなければいけない肉体的、精神的苦痛を思うと胸が詰まります。
また、他にもこのような報道がされています。
物資が行き届かない地域があること。
エコノミークラス症候群の心配。
人手不足や現場の混乱
震災直後は道路が寸断され、土砂崩れなどで通行止めとなる地域も多くありました。現在は空からの支援やトラックなどでの支援が行われているようです。
しかし、現場の人手不足や混乱などにより、支援物資が一区間に偏ってしまったり、上手く振り分けられないという状況も続いています。
また、避難所生活や車内生活によってエコノミークラス症候群で亡くなられた方もいらっしゃいます。
ずっと同じ体勢となり、水分を制限することなどで生じてしまいますが、これも環境の悪さが大きな要因ですよね。
エコノミークラス症候群は女性で多くみられますが、男性よりもトイレの心配があるためでしょう。
男性よりも女性の方が尿道は短く、子宮もあるので、膀胱の容量自体が少ないですし、排尿行為に時間もかかります。
また、出産や年齢などで頻尿になる方もいらっしゃいますから、簡易トイレが少なく長蛇の列になっているのを見ると水分摂取を控えてしまうのもわかります。
一方、単純に水不足によって十分に水分が摂れない方もいらっしゃいますよね。
エコノミークラス症候群の認知度はかなり上がってきているにも関わらず発症してしまうには、このような背景もありますから、声をかけあって予防していきたいですね。
災害と防災計画
こういった災害に備え、各市町村や地区では防災計画が立てられていますが、いざこのような事態になったときに動けるかどうかは難しい部分もありますよね。
誰しも「まさか」「なんで」と思うでしょうし、災害のことを常に思っている職員も多くはないでしょう。
しかし、こういった災害はいつどこで起きるかわかりません、筆者も医療者のひとりとしていざというときにどう行動すべきか考えさせられました。
本来なら防災計画は、誰でも、どんな場合でも行動できるように想定されて作られているべきです。しかし、想定外のことは必ずといっていいほど起きますし、何度も改善されていくものです。
不測の事態に備えるべきはマニュアルにとどまらず、個人個人の意識かもしれません。
看護師の役割とは
このような災害におけるマンパワーや団結力は、救助に復興に必須です。
救助犬や救助のためのロボットなどもありますが、やはり「人の力」はなくてはなりません。
行方不明者を見つけるための捜索、がれきの除去をしていく人の手、支援物資を運ぶのも新しく作り直すのも「人の力」です。
「私に何かできることはないか」
そう考えている方は大勢いると思いますが、一番身近で簡単に参加できるのは「募金」ですよね。
一部の報道で芸能人の活動についてバッシングをする「不謹慎狩り」という言葉もでてきていますが、募金などの支援に悪いことはありません。こういったことが復興の妨げにならないよう一人ひとりの配慮も必要だと筆者は思います。
話がそれましたが、募金以外にも看護師には条件を満たすことで「災害支援ナース」という支援に参加できます。
災害支援ナースになると、被災した医療機関や社会福祉施設、避難所に赴き、現場でケアを行うことができるのです。
災害看護が行われるのは、災害発生後3日以降から一か月程度で、移動も含めて3泊4日ほど派遣されます。
内容については、看護師として被災者の心身のケアが中心です。
医療機関や社会福祉施設では普段よりも人手が要りますし、避難所では衛生管理の問題があります。
また、災害による心へのダメージも相当ですから、心のケアも必要ですよね。
災害支援ナースになるためには、実務経験5年以上、都道府県看護協会の会員、所属施設の承認があること、必要な研修を受けることが条件です。
登録していなければすぐには動くことはできませんが、このような災害支援の方法があるので詳細は日本看護協会のホームページを見てみてください。
個人でできることが少しでもみんなで力を合わせれば大きな力となります。
大変なときことみんなで支えあっていきたいですね。
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