産業看護師…と聞いて漠然と企業等で働く看護師の事かな、程度に考えて詳しい職務を知らない方もいらっしゃるのではないでしょうか。企業等で働く…と言う点に関しては大方間違った認識ではないのですが、仕事内容を知らないのは転職活動を始める方にはとても勿体無い事です。では、産業看護師になる為にはどのようにしたら良いのでしょうか。
まず条件としては、
看護師、もしくは衛生管理者の資格が必要です。
次に、実務経験として2年以上が求められます。そして、産業看護部会の会員になり、産業看護講座の受講(基礎・Nコース両方)の全ての課程を修了しなくてはなりません。
また、大学院修士課程や博士課程前期を修了していて、それが関連分野の場合、基礎コースの受講が免除されますので、注意が必要です。産業看護師として登録した後も、5年ごとに更新が必要となってきます。意外に登録までの課程が大変だと感じるかもしれませんが、それだけやり甲斐のある仕事です。
職務内容としては、企業内にて昨今増加しているうつ病等を抱えながら働いている社員のケアや、メタボリックシンドローム等、社員に対する生活習慣病の予防指導を行います。現在、特に体だけでなく、心のケアができる産業看護師が求められています。うつ病等、心の悩みを持つ社会人は年々増加傾向にあり、うつ自体でも2%、それ以外でも、全社員の5%程度の一定数は何らかの心の悩みを抱えていると言われている時代です。
そういった時代背景もあり、現代社会において産業看護師の職務は非常に重要になってきています。
体と同時に働く人の心のケアに興味があるのであれば、天職なのではないでしょうか。転職活動によるキャリアアップを考えている場合、一度産業看護師を視野に入れてみる事もおすすめです。