逆血を確認できるのに、生食を入れるとぷっくり・・・というあなた。
採血はいいけど、静注は苦手という方は意外と多いです。
針は上手く入っても、生食を入れるときは慎重になりますよね。
■そもそも、どうして漏れるの?
それでは、なぜ逆血があったのに注入時に腫れてしまうのでしょうか。
考えられる原因は、
- 針固定時に血管を突き破ってしまった
- 逆血を確認してから針を進めたことによって突き破ってしまった
- 注入圧が高い
- 患者さんの血管が脆い
これらが挙げられます。
<漏れないためのポイント>
一番多いのは、固定時に血管を突き破ってしまうことです。
対策としては、酒精綿で針の角度に合わせた土台を作り、テープで固定しても針がずれないようにします。
こちら(針がずれない固定で漏れ防止!へ)でも述べましたが、針に角度があるにも関わらず、羽を広げてぴたーっとテープで固定することで、針が浮き上がり血管上部を突き破ってしまいます。
次に多いのが、逆血を確認したあと針を進めたことで血管を突き破ってしまうパターン。
採血だけなら少し引くことで可能ですが、生食を注入してしまっては腫れてしまいます。
対策は、生食を入れる前にもう一度逆血を確認することです。
一方、患者さんの血管が脆かったり、注入圧が高い場合、血管内に針が入っていても漏れる可能性があります。この場合、注入速度を遅めにし、様子をみながら入れていきましょう。一般的に高齢者ほど血管が脆いです。加えて、高血圧、糖尿病、高脂血症、高尿酸血症などを合併している場合、血管が脆くなりやすいので、データや疾患がわかる場合にはこれらを参考にしましょう。
せっかく針が入ったと思っても、漏れて腫れるととっても残念な気分になりますよね。
注入時は慎重に!確認すべきは、注入直前の逆血と患者さんの血管です。