■止血しなければこんなことが・・・
注射が終わったあとは、止血まで気にかけましょう。
特に太い針を使った場合や抗凝固剤を内服している方の場合、血液があふれて衣類が血だらけになることも。
健康な方でも押さえておかなければ血液があふれることもありますし、内出血で皮膚が青くなったり、腫れて痛みや痺れがでることもあります。
■抜針時、患者さんに聞くこととは
状態をよくわかっている患者さんは別ですが、抜針時は血液が止まりにくくないか、抗血栓薬は飲んでいないか確認しましょう。
聞き方としては、「血が止まりにくいことはありませんか?」「血液サラサラのお薬飲んでいませんか?」などで良いですよ。このように話しながら、抜針部は酒精綿で押さえて止血をします。少し押さえてから、血液の出具合を確認しましょう。このときまだ血液が出ているようなら要注意。自分で押さえられる人なら良いですが、難しい場合は止血バンドを用意しましょう。
酒精綿を離したとき血液がでていなければ、抜針部から少し中枢を軽く触ってみます。これはやらなくても良いのですが、ちゃんと確認したいときには使えますよ。血液がとまっていなければこのときに出てきますし、止まっていればほぼ出てきません。
■その場を離れる前に
注射後、テープやパッチを貼りますが、患者さんは「これを貼っているから大丈夫」と思いがちです。しかし、当然ながらテープやパッチに圧迫力はありません。そこで必要なのが声かけです。
ここできちんと声をかけておかなければ、後に出血した場合「こんなに血でたことなんてないのに!」「あなたが下手だから血がでたじゃない!」など、看護師のせいにされます。
止血時間は個人差がありますし、使用した針の太さでも変わってきます。
通常の採血で健康な人の止血時間は1分程度と言われますが、抑えるのはご本人なので少し長めに伝えておいた方が確実です。例えば、「まだ血が止まっていないので3分ほどはしっかりと抑えておいてくださいね」や「このままにしておくと、内出血で腕が青くなってしまいますので、最低でも1分はぐっと抑えておいてください」と伝えると良いでしょう。