今回は小児科病棟で6年勤務されていた、チャイルドナースさん(28歳)に小児科病棟で必用な「覚悟」についてお話いただきました。
とらみ:「こんにちは。今日はよろしくお願いします。子供好きの方が小児科を選ばれることが多いですが、チャイルドナースさんもそういった理由で小児科を選ばれたのでしょうか?」
チャイルドナースさん:「こんにちは。そうですね(笑)私も昔から子供が好きで、看護師か幼稚園の先生になりたかったので、小児科を希望しました。小児科は、子供好きでないとなかなか難しいと思います。」
とらみ:「大人と違って子供達は症状を訴えることも難しいですし、処置の際にじっとできなかったり、血管なども細くてやりにくいこともありますね。」
チャイルドナースさん「そうですね。でも、そういったこととは違った意味で、少し覚悟が必要な科目だと思います。」
とらみ:「覚悟ですか?」
チャイルドナースさん:「子供達はとても可愛いです。でも可愛いだけではないんです小さいながらも病と戦っている子供達はたくさんいて、病に勝つ子もいれば、負けてしまう子もいます。小さな子が辛い症状や治療で苦しんでいる姿を見るのは、子供好きだからこそ辛いものがあり、それを受け入れる覚悟が必要なんです。」
とらみ:「そうですね。あくまでも看護師の仕事は病気やケガをした患者さんのケアなので、患者が子供達だと辛い部分は多いかもしれません。チャイルドナースさんはどのように気持ちを切り替えられているのですか?」
チャイルドナースさん:「最初は、小さな子供達が病気と闘っている姿を見るだけでも辛くて、この科に来たのは間違いだったのではないかと毎日のように泣いていました。でも、子供達が精一杯頑張っている姿を見るにつれ、、看護師である私が泣いてばかりいてはいけないと子供達から勇気を笑顔をもらい、今は涙を見せることなくがんばっています。」
とらみ:「小児科病棟ということですので、入院している子供達のケアもされていると思いますが、どういった点が大変ですか?」
チャイルドナースさん:「親御さんもいつも一緒にいてあげられるわけではないので、時には親代わりとなって厳しいことも言わなければなりませんし、反対に甘えさせてあげることもあり、その切り替えが、まだ独身の私には難しいです。」
とらみ:「そうですね。子供の頃に入院経験があって、そのときに接してくれた看護師やドクターの優しさが忘れられず、大人になって医療の道に進む人もいるので、精神的なケアも小児科には特に必要かもしれませんね。」
チャイルドナースさん:「私も看護師歴6年になり、やっと余裕も出てきたので、看護計画以外にそういった面でのケアがとても大事だと理解して働いています。小児科病棟は死と隣り合わせの子供もいるので、現実はシビアで辛いこともありますが、子供達の笑顔に支えてもらいながら、私も子供達に笑顔を与えられるよう頑張っていきたいと思います。」
とらみ:「そうですね。今日は貴重なお話をありがとうございました。」
チャイルドナースさん:「ありがとうございました。」
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関連資格:小児看護専門看護師