肛門や大腸の疾患を治療する科目が「肛門科」です。
それほどメジャーな診療科ではなく、大きな病院でも肛門科を設けていない所もあります。
肛門科を標榜しているクリニックは、内科や胃腸科とともに診察を行っていたりします。
【肛門の病気】
肛門の病気の代表というと、痔を思い浮かべる人が多いのではないでしょうか。痔は、人間が二足歩行をすることにより発症したものと考えられています。
痔にはさまざまな種類があり、症状によっては手術を要する場合もあります。強い痛みを感じて来院する患者も少なくありません。
そのほか、肛門癌の治療のために肛門科へ通院する患者もいます。肛門癌の場合も症状により、手術により患部を切除することがあります。これらのことから、肛門科で勤務する看護師は手術に携わる可能性が高いことが分かります。
もちろんほかの診療科と同じように、問診から検温、検査の知識も必要となります。これらの業務は手術の有無に関わらず、診察の基本と言えるでしょう。
大腸の検査を専門的に行っている所であれば、内視鏡検査の補助をする場合もあります。
【患者の特徴】
肛門科には、男性の患者も女性の患者がともに通院しています。
日常で肛門を人に見せることは滅多にないため、多くの患者が緊張状態にあります。
診察時には患部にタオルをかけてあげるなどして、少しでも患者が安心できるよう配慮しましょう。なかには長期的な通院が必要となる患者もいます。
症状を改善させるため、患者にとって通院が苦にならないようはたらきかけることが必要です。