NICUは新生児特定集中治療室のことです。早産児や低出生体重児(未熟児)、先天性の病気を持った新生児に対し、専門医療を24時間体制で提供する部門です。
心疾患で運ばれてくる患者が多いので、心疾患の勉強をしっかりしておいた方がいいです。また染色体異常がある新生児にはだいたい心疾患が伴うので、染色体異常についても勉強しておく必要があります。
更に、新生児なので言葉を発する訳ではありません。なので、泣くことが多かったり、ぐったりしていて元気がなかったりなど、看護師が見て判断しなくてはいけないことが多かったです。見た目では分かりにくいことだったので判断に悩むこともありますが、ドクターは必ず一人はいるのですぐに相談をすることができます。
その他、新生児には特に家族がいます。成人だと本人が判断したり、想いを聞いたりすることができますが、新生児はできません。そのため、家族の意思を聞かなくてはなりません。家族との信頼関係を築くために世間話から子供の病気のことまで知っておく必要があります。
ニュースを見たり、1つの同じ名前の心疾患でも、その子によって違うのでその事について勉強して理解しておく必要があります。そして、家族背景も理解しておくことが大切です。家族からの情報を収集し、スタッフ全員が把握できるよう情報交換をすることが大切です。NICUでは、報、連、相が重要になります。どんなことでも言っておいた方がいいです。
新生児が相手なので、薬剤の量も微量であったり、正確な時間に内服をあげたりしないといけないので神経を使います。大雑把な性格の人もいるでしょうが、仕事の時には一番気をつけておく必要があります。
薬剤の効果や副作用なども知っておき、量や点滴速度など計算方法も知っておかなければいけません。ドクターが主に指示を出しその通りに看護師が薬剤の調合などしますが、ドクターが指示を間違えることもあります。看護師が投与前に計算してドクターの間違いに気づくこともあります。
ドクターだけの指示に頼りすぎないことも大切です。また、子供をメインで見ているのは看護師です。少しでも変わったことがあればすぐにドクターや先輩看護師に伝えるようにした方がいいです。
職場の人間関係も重要になってきます。ワンルームのようなNICUの場合、誰かに見られている感じがする人もいます。人によって見られていることに安心するから大丈夫という人もいますが、見られることが嫌と言う人もいます。人間なので、嫌いな先輩、後輩も出てくると思いますが、ほどよく付き合うことが必要です。嫌いだから話さない、一緒に仕事しないというわけにはいきません。今、PNSを導入している病院が増えてきているので、ペアになり一緒に仕事をすることがあると思います。そんなときに困るからです。
インタビュー記事:NICUに勤務経験のあるchi018さんにインタビューさせて頂きました。ご興味あり方はどうぞ。インタビュー記事はコチラ
関連資格:新生児集中ケア認定看護師