DMATとDPAT~九州豪雨を受けて、災害看護を考える~

災害
梅雨の時期そろそろ終わりを迎えようとしていますが、猛暑が連日続いていますね。
皆様、体調はいかがでしょうか?

7月上旬に入り、活発な梅雨前線の影響で、九州北部の各地で記録的な豪雨が続き、甚大な被害を受けています。
福岡県朝倉市の医療機関では、床上浸水の被害も出ており、厚生労働省は6日付で災害対策本部を設置し、DMATを派遣しました。
また、DPATも派遣に備えて待機している状況だそうです。
自衛隊の救助・支援活動も続いていますが、悪天候も続いており、深刻な状況は依然として続いています。一刻も早く、被災された方が日常生活をおくれるように願ってやみません。

さて、昨今ではよく聞くようになったDMATとDPATとは一体どういうものであるか、この機会にまとめてみようと思います。

DMATとは?

災害 医療体制

DMAT(ディーマット)とは、Disaster Medical Assistance Teamの略で、災害派遣医療チームのことを指します。構成員は医師、看護師、業務調整員(医師・看護師以外の医療食および事務職員)で、大規模災害や多傷病者が発生した事故などの現場に、急性期(概ね48時間以内)に活動できる機動性を持った、専門的な訓練を受けた医療チームです。

1995年、未曾有の被害を受けた阪神・淡路大震災で、初期医療体制の遅れが問題の一つとしてあがり、災害医療への多くの課題が浮き彫りになりました。
このことから、行政や消防・警察・自衛隊の救助活動と並行して、災害現場で医療を行える体制を整える為、平成17年4月に日本DMATが発足しました。
現在、東日本は東京都立川市にある独立行政法人国立病院機構災害医療センター、西日本は兵庫県神戸市にある兵庫県災害医療センターが拠点となっており、研修を行っています。

DPATとは?

災害 医療チーム

DPAT(ディーパット)とは、Disaster Psychiatric Assistance Teamの略で、災害派遣精神医療チームのことを指します。構成員は、精神科医師、看護師、業務調整員で、特に先遣隊と呼ばれる事象発生後から概ね72時間以内に現場に入る先遣隊の精神科医師は精神保健指定医でなければならないとされています。

また、必要に応じて精神保健福祉士、保健師、臨床心理士、薬剤師などが構成員に加わることになります。
DPATもDMAT同様、大規模災害時や事故によって受けた精神的ショックから生じる様々な問題に対し、早期に十分な支援を行う目的で作られた医療チームです。
2011年3月の東日本大震災の際、こころのケアを行うために地域の精神医療スタッフ、全国からの支援グループが被災地に入りました。
しかし、この頃はまだ組織として構成されていなかったため、各チーム同士の統制がとれなかったことが課題となりました。
その教訓を受けて構成されたのが、DPATです。
災害直後の急性ストレスから、復興期のPTSD、長期ストレスからくるうつ等、災害によって引き起こされる可能性のある状態に対してフォローできるよう、専門的な訓練を受けています。
DPATの初動となったのは、まだ記憶に新しい2014年8月の広島土砂災害の時でした。
現在は東京都小平市にある国立研究開発法人国立精神・神経医療研究センター内における、災害時こころのケア情報センターが研修管理を行っています。

Self-sufficiencyという原則

看護師 医療チーム
どちらの医療チームも特定の研修を受け、登録する必要があります。
また、技能維持のためにも研修を定期的に受け、更新していくことも必要となります。
災害時という緊急度、重症度ともに高く、決して満足とは言えない状況で的確な医療を行うためには、高いスキルと冷静な判断力が必要なので、この研修も非常に重要なものであることがわかります。

また、いずれの医療チームにもSelf-sufficiency(自己完結型の活動)といった原則があります。
今までにも多くのメディアで、災害時のボランティア活動に入る際は「ボランティアを行う人は、自らの食事、移動、宿泊等は自己責任で確保してください」などといった呼びかけをされており、一度は耳にしたことがあるのではないでしょうか。
実際、私の知人にもDMATで活動した経験を持つ看護師がいますが、いつ何時に出動要請がかかってもいいように、職場のロッカーには必ず必要最低限(大体3日分)の着替えや携帯電話の充電器等を備えているそうです。
現場に入るまでの道路が遮断されているため、お風呂に入れない、建物の中とは言え寒い時期に停電で暖房もきかない状況で寝る、なんてことも往々にしてあるという厳しい現場。
ですが、その先にはもっと苦しんでいる被災者の方々がいると思うと、こんなことでわがままなんて言っていられない!と、心の底から思うと話していました。

看護師
自然災害や大規模事故は、いつ、どんな大きさで起こるかなんて誰にもわかりません。
そんなときに災害看護として、生命やこころのケアを行うスペシャリストがそろうDMATとDPAT。
興味がある方は一度、それぞれのホームページをご覧になってみてください。

また、チームに属していなくても、後方支援として何かしらのお手伝いができる時がくるかもしれません。
災害時の支援は急性期、亜急性期、慢性期、静穏期と大きく分けて4つの時期に分類されるほど、長く続くものです。
そんな時こそ、お互いに声を掛け合い、支え合っていきたいものですね。


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