親切?不親切?インフォームドコンセント

看護師として働いているとインフォームドコンセントは、日常的に行われていますよね。
治療でも検査でも処置でも、患者さんに説明してから同意を得て行います。
1960年代のアメリカでインフォームドコンセントの考えが生まれ、日本に渡ってきたのは1990年代。
最初は横文字で何のことやら?といった印象も、今や当たり前の風習です。
患者さんにとっては、これから行うことがどういうことなのか詳しく説明が受けられ、それをもとに自分で選択していくという権利であり、医療者にとっては万が一何かあった際の保険のようなものです。

このように両者にとって大切なインフォームドコンセントですが、すべてが良いと言われ続けているわけではありません。

実際のインフォームドコンセント


インフォームドコンセントは当たり前のことのように、どのような処置かだけではなく、それに伴う危険性も細かく説明しますよね。
例えば、わたしが以前勤めていた病院で、胃カメラのインフォームドコンセントはどのように行っていたかというと・・・

複写になったA3サイズ用紙の「内視鏡検査に関する同意書」を取り出し、びっしりと書かれた細かい文字を必要な箇所だけ抜粋して、どのような危険性がどれだけあるのか、もしもそういった合併症が生じた場合はどうするのかというところまで説明していました。
そして、それらを同意した上で胃カメラを受けますという了承のサインをもらってから、実際の胃カメラを行います。
このように長い過程のインフォームドコンセントを行っている病院も少なくないのではないでしょうか。
しかし、こういった説明をする中で「こういう説明よりもわかりやすくどんな検査なのかの説明があった方がいいのに」「こんな合併症みたことないのになぁ」というものはありませんか?
わたし自身、インフォームドコンセントを繰り返す中で、患者さんは何が知りたくて何をあまり聞いていないのか考えることがよくありました。
そうして紙面に載っていないことでも患者さんが知りたい情報は詳しく、あまり生じない合併症についてはさらっと説明しているうちに、「誰もが患者さんの求めるインフォームドコンセントができるように工夫が必要では」と考えるように。
用紙については、特に規定がないので病院によって様式は違います。
しかし、不要な説明を行っているところは未だに多くあり、そういったインフォームドコンセントについて疑問視する声もあります。

インフォームドコンセントを巡る話し合い


さて、そんなインフォームドコンセントについての話し合いが福岡県で行われました。
テーマは「『最新の医療』は正しい医療?」です。
話し合いの出席者は、医師(院長や副院長)、医師会会長、弁護士など。残念ながら看護師の参加者はいませんが、内容は共感できるものです。

話し合いの一部(報道より)
・書類が整理されておらず、追加ばかりされるので文字が増え字も小さくなっています。口頭で説明する場合は何時間もかかるほどの量なので、読んで理解するのは大変。内容が理解されなければ「説明と同意」にはならないので、文字量を減らしても図解するなど説明の仕方に工夫が必要です。
・書面は大切ですが記録にすぎず、同意そのものや書面よりも医療側と患者側が互いに納得して治療をすることが重要です。
・患者さんに選択を求めるよりも主治医がお勧めの医療を提供した方が良い場合もあります(特に治る見込みがない患者さんのケース)。インフォームドコンセントは、患者さんの幸せを考えながらやっていくべき。

また、患者さんの中にはインフォームドコンセントについて、「(些細なリスクを)ここまで説明されると、手術する元気がなくなる」といった声もでていると話し合いの中で言われ、職種を問わずインフォームドコンセントは疑問視される点があるのだと思います。

インフォームドコンセント、これからどうしていくべき?


それではインフォームドコンセントは今後どうなっていくべきでしょうか。
この会合などからまとめると、

インフォームドコンセントの改善点
・インフォームドコンセント用紙は定期的に見直し、その都度訂正していく。
・患者さんが理解できる内容にする。
・見やすいように工夫する。
・書面だけではなく、口頭説明時も患者さんの理解に合わせたものにする。

一方、細かい合併症の説明や患者さんの選択権をどうするかといったところは、非常に難しい部分です。
患者さんの病状や性格などでも状況は変わりますし、その後何が起こるかわからない場合もあるので、一概に削除はできません。
しかし、話し合いの中でも出ていたように、一番に考えるべきは患者さんです。
患者さんが納得して医療を受けられること、患者さんの苦痛が一番少なくて済むこと、そして何より患者さんの幸せが一番です。
インフォームドコンセントは医療法によって定められていますが、その在り方について今問われているのかもしれません。


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