終末期医療について

syuumatuki女優の川島なお美さん、他界されましたね。ご冥福をお祈りします。しかし、彼女の生き方が、ちょっとうらやましかったりするのは私だけでしょうか。

医療記事を書いたり、ニュースを見たりしていますと、どうしても「長寿万歳」と言い切れないケースも多く、以前なら「100歳のマスターズ」なんてニュースを素直に喝采していたのですが、こういう周囲に迷惑をかけず活き活きとしている人だけがクローズアップされてしまうのだなあ、と、天邪鬼的なことまで考えてしまうのです。もちろん長生きしたいと思う気持ちや、それに対して医療や介護でサポートできる状況は素晴らしいこと、でも、皆さん本当に自分のためだけに生きているのでしょうか。

中高年の場合は、しっかり働かないと家族が困ってしまうということがあります。また高齢者の口癖として「若い者に迷惑をかけたくない」というのもありますね。
実際、やはり下の世代としては、高齢者が病気になった時にベストの治療を受けさせてあげたいと思いますし、そうしないと「冷たい人、責任を果たしていない人」と世間から責めの視線を浴びたりします。そうすると高齢者は、若い者が1番いいように、と成り行き任せに、結果、「何となく」という感じで延命が進んだりします。極端な話、主役が誰で、誰がどう満足したのかが解りにくい終末期医療というのは、たくさんあります。

亡くなった川島さんは、まだお若いと言われる年齢ですが、お子さんはいません。そして人生目標が女優です、最後までロングヘアでいられたのが印象的でした。こういう人の場合、ご主人が納得すれば、50代であっても「治療は放棄する、自力でやれるところまでやってみる」という生き方も1つの天寿全うと言えますし、とても充実した人生だったと周囲も思えるのではないでしょうか。一般の人が同じことをすると「ちょっとねえ」と、何となくひんしゅくを買いそうですが、芸能人の場合は元々立ち位置が特殊です。「女優らしく最後まで生きたい」というスタンスは納得できますし、また元々自分が決めた行動に対して、あれこれ意見を言われるのが、芸能人というものでもあります。おそらく非難を受けるのも仕事、と割り切っておられたのでしょうね。

更に言うと、こういう挑発的な行動は芸能人、有名人にだけ許されることです。先に書いたように、一般の人が「非常識」と呼ばれる行動を取ると、陰口をたたかれることもあります。女優のように、こういうことを言われるのが仕事ではありませんから、心の負担が重くなりすぎます。芸能人の場合、本人の立ち位置を守る人たちが周囲にいる、つまり発信のプロですから、同じことを一般人が行うのはかなり大変です。ということを解っていて、川島さんはこのような選択をされたのかもしれません。

逆のパターンとして、乳房を切除したアンジェリーナジョリーがいますね。「取っておくことでリスク回避、末永い健康維持にはこういう選択もある」というスタンスの表明です。「特に長生きするより好きなことをやって、適当な所で死にたいな」と思ったり、「徹底して健康管理をする」ということは、誰しもたまに、頭をよぎったりするのではないでしょうか。でも、実際には家族や周囲の目がありますね。50代では、病気になったら治療しなよ~ということになります。特に社会的地位のある人の場合は、よりその傾向が強くなります。

しかし、仮に社会的地位のある人が、精神疾患を含む病気になったとして、治った暁に「暖かい居場所」が用意されているでしょうか。特に精神疾患の場合、時間がかかる~病をきっかけに生き直すことを考えることが大事になります。でも、会社というのは、組織ですから、会社に合わないプレーヤーは切り捨てるかもしれません。本当は、新しく生まれ変わった人をうまく取り入れ、組織を活性化出来れば1番いいのですが、組織の考え方が保守的だったり、余裕がなかったり、で現実にはそうもいきません。

本人が本当に「元気になって、会社の戦力になりたい」と心底思っているのなら別ですが、家族のため、会社のためと、辛い治療を乗り越え、それでも差別を受け、つらい生活になってしまう、という想像をすると、病気になった段階で(病気の程度にもよりますが)「自分の好き勝手に生きてやる!」という考え方をするのも、悪くないと思うのです。また、そういう生き方をしたい人たちのための、NPOなどがあっても面白いですね。
人がお金で悩む理由は、住宅ローンや扶養家族、老後の蓄えなどが多いですね。「自分の遊び金」が1番という人はあまりいません。でも人生は一度しかありません。

老後の蓄えは「下流老人」という言葉が定着してきたことから解るように、切実な問題となっています。でも、「老後はないことにする=治療放棄をして早めに死ぬ」ということにして、元気なうちにどんどん楽しく生きる、やりたいことをする、と考えると、個人的にはむしろ、呪縛から解き放たれたよう、そして、限りある人生、いい意味でジコチューに生きてやろうと思ったりするのです。

川島さんの人生、大きな一石になるかもしれませんね。ご冥福をお祈りします。


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関連資格:緩和ケア認定看護師

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