母乳のネット販売問題と育児

bonyu暑さを想像するだけで参る日々が続きますね。ところで以前「混合診療の件」患者の保険負担金額はどうなるのか、という主旨を書きましたが、保険内医薬品と保険外医薬品を同時に使用して前者を保険適応して安くするということが出来るようです。

この辺、非常に解りにくいのですが・・と言い訳をしつつ、お詫び申し上げます。ですから、この制度を利用する人が増えると、今まではお金がかかり過ぎて出来なかった保険外治療に手を出しやすくなるということが出てきますね。医療費負担の増大が懸念されるのですが、意外に日本の医療費負担はそこまで大きくもないのです。

また前回、この件を取り上げたときの主旨である「保険内治療を最後のセーフティーネットとして守らねばならない」ということに変わりはありません。どうもこの件、医療制度側の問題と利用する側の問題が混在していて(特に金銭面)解りにくくなっていますね。引き続き見守りたいと思います。

さて、こんな医療の世界で、今、特に女性にとっての衝撃ニュースは「母乳のネット販売」でしょう。品質保証の仕様がありませんね。こういう現実があるのですから、混合診療をもはや頭ごなしに否定している時代ではないと思うのですけど。このニュースほど、男性の視点が語られていないニュースも珍しいですね。母乳育児というのは、確かに恐ろしい神通力を持った言葉です。個人的に訳あって、産後すぐからしばらく投薬治療をせねばならず、哀しい断乳になってしまったのですが、多くの悲痛な投書を寄せられている皆さんと同様、当時は煮詰まりまくりました。

子どもの小さい時期、特に第一子の場合はそれまで自由にしていた生活から「お母さんだね」と言われる生活に、ある日突然変更します。そして、母乳を筆頭に母親らしさを強要されるのです。もちろん、こういった行動に自然に喜びを感じる女性もおり、理想なのですが、現実はそうでもありません。この象徴が母乳だと思うのです。

私の場合、主治医が「今変な無理をしなくても、一生お母さんをしなければいけないんだから、今後いくらでもやれることがある」という励まし方を折に触れしてくださり助かりましたが、それでもやはり母乳に固執する部分はあるのです。子どもが大きくなった今となっては、スタートの数か月間の母乳にこだわりすぎて親子関係がぎくしゃくしていくくらいなら、その分抱っこ&笑顔で話しかけてやればいいと思うようになりました。そして主治医が言われたように、母乳より子供の成長に合わせ、人生の節目を温かくハラハラと見つめることの方が親として大事な仕事だと思います。おそらく全国のお母さん皆さん似たような感想をお持ちでは。

時折、育児にやや問題があったかのような事件が起きるため「親の責任」がことのほか強調されていますけど、母親初心者はそれこそ嫌というほど、無意識に「お母さんをすること」のプレッシャーに潰されかかることの方が多いと思うのです。産科ナースや助産師さんに、そこの辺りはしっかりと解ってほしいですね。

そもそも出産並みに体を酷使する病気をすれば、おそらくかなり労わってもらえますが、出産の場合は主役が子供ですから、どうしても違うのです。この辺りは重度の病気を抱える患者のご家族に通ずるものがありますね。医療的にベストを尽くすことより、患者やその周辺の人たちが幸せになる方法を選ぶのが、医療の本質でしょう。

それにつけても、こういう話に男性が全く関与しないというのが、少子化や保育所難民につながっている気もするのです。イクメンも結構ですが、女性が妊娠、出産に関しておかれるメンタル的な部分を当たり前に知る世の中になってほしいものです。そもそも、この母乳の件自体、不妊に悩む人からすれば「そんなことで悩めてうらやましい」と思うニュースでしょう。もう少し、男子にこういう方面の教育をするべきだと思います。

ところで、私の子供時代は「人工母乳万歳時代」でした。しかも抱き癖厳禁・・・親との愛着形成はどこへ・・考えようによっては虐待とも取れますよね(-_-;)人工母乳になっていたのは、「自然の母乳は栄養が不足している、時代遅れ」的な背景があったと思われ、それが逆になったのは、粉ミルクの被害事件だと思われます。もちろん、こういう育ち方をしたために、実際に愛着形成問題を抱えている人間が多い可能性はありますし、それを疑問に感じて、完全な母乳へシフトした可能性もあります。医療がやるべきことは、こういうロングスパンのケアや問題分析ではないでしょうか。今の母乳信仰から来るノイローゼだとか、そのために怪しいネット商品まで出回ってしまっているとかいうことなどは、まさにそうです。

妊娠、出産、育児には正解はありません。そしてそれぞれの個性があります。人工乳、母乳育児の客観的なデータなどをきちんと学びつつ、目の前にいる困ったお母さんたちに手を貸してあげて欲しいと思います。


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