様々な能力を生かす方法とは

a1180_007047大学入試改革の記事を読みながら、どんどん事態がこじれていくように思います。
あまりこのテーマに縁のない人でも、職場で足りない、うまく回らない所をすぐルール変更したり、細かいルールを設定したり・・ということを下手にやってしまうと、余計にウザイことになるパターンを想像してもらえればと思います。

訳あって、実は不安障害を、体感的に理解できるタイプなのですが、不安系というのはなかなか伝えにくいものがあります。伝える時に症状がフラッシュバックしてくるんですね。ですから、構造上、自分の大変さを伝えられないということになります。

突然なぜこんなことを書いたのかというと、こういう理由で不安系障害、例えば過去にパニック障害を持っていた人の場合、完治しても当時のことは語りにくいということがあったりしますね。こういういろいろな背景を持った人にとって、1番大事なことは「何かにチャレンジするときには、最低限のルールがあること、また機会がフェアであること」が1番大事であり、むしろそれ以上の条件をあれこれとくっつけると、逆に公平感を欠いてしまうのです。

例えば発達障害のお子さんで、高校の時点では完全に症状が掌握されておらず、充実した高校生活が送れなかったとき「1回の試験」というのは、むしろハンデに関係のない貴重なチャンスです。高校の頃から内申書を付け・・というパターンだと、人生順風満帆な人が有利になりますね。

また先に書いたように、自分の症状を説明できないケースというのがあります。もちろん「自分の説明が出来ない」ことで、学校への入学や就職をお断りするのは、受け入れる側の自由です。そういう人間に来られても困る、ということがありますからね。しかし「病状だけ説明できない」が、他の説明能力がずば抜けている場合はどうでしょう。それなら、ぜひ欲しい人材!という人が「優等生的評価」にはまっていないということで、逆に見えづらくなってしまう可能性があります。これではフェアどころか、どんどん不自然な方向に人材が縛られてしまいます。つまり、大学に入学する条件を維持し続けて、やっと入れる人間だけが入るのが大学ということになりますね。

人柄を知る、逆境に対する考えを知る、という人間の「力」を知ることはいいことです。不安障害も裏を返せば経験値、それをアピールする方法もあるのですから。しかし、日本の入試判断は方法によらず「点数の取れる子」つまり、「何かが出来る子」なのです。解りやすいプラス部分がある人間、つまり失敗経験の少ない人間のみが残っていきます。

大学入試改革がややこしくなる理由は「公平さ」を広げようとするからです。しかし考えてみてください、世間で「努力すれば報われる」ケースがいかに少ないかを・・。報われていれば、病院や介護施設は暇でしょうし、リストラで悩んで心を病む人もいないでしょう。ということを考えると「1回の試験というワンチャンス」というのは1番フェアな方法です。運、不運があることを、ここで学んでしまえばいいのですね。逆に言うと、試験に対する実力と運以外には、極めて平等です。

ですから、試験の方法ではなく質の方が問題になります。大学教育というのは読み書きの基礎能力の高さ、そろばん力の高さ、という基本的なことが1番大事ですよね。それをシンプルな方法で判断する、そうして入学した子を、特性に合わせて、指導する、これが教育です。

しかし、世間は運、不運に対して狭量です。「病気になったので機会を逃した」・・仕方ないじゃないですか。でも本気でやりたかったら、次が待っています。精神障害でも何でも必要な力が身につけば、何より「入りたい」という気持ちがあれば、入り口はくぐれます。そしてくぐった入り口の先で、自分に向いていることやそのために必要な力を身につけるのです。これが大学。特に最近多い福祉学部などでは、ネガティブだと世間では思われることを、いかにポジティブに変えられるか、は、大事な課題です。

認知症や高齢者に「何かをして‘あげる’」・・何様なのですと思いませんか?高齢者から学ぶことはいくらでもあるはずです。そういうことをおかしいと感じる・・そんな多くの引き出しを見つけるために、全国からいろいろな学生が集まり、幅広い学問を身に付けるのです。しかし、今の大学入試がやろうとしていること・・「高校時代の部活の状況」などを評価すること。素敵な優等生を福祉学部に入れて、上から目線で「皆さんのお世話♪」・・1番避けてほしい展開ですね。

よく言われるのは、米国の大学との評価~試験一発ではないということですが、そもそも米国は横並び=自分の頭で考える力がない、とみなす国、また、今回の日本のように「評価基準」は、はっきりしません。入試担当官が見て「魅力的な人」と思えば入れる、というざっくりしたもの。またこれはあくまで一例です。やり方は大学の数、担当官の数だけあるんです。
方法が決まっていない=どんな人でも人として評価を受けることが出来る、これはフェアです。しかし、物差しで測る回数だけを増やしていくという方法は、より型にはまった人間が選ばれるということにしかなりません。

今回の改革は、1に当てはまる人か、1から5に当てはまる人かの差でしかありません。色々な人の能力を活かす福祉国家から、国はどんどん遠ざかろうとしているようにも見えます。


応援クリックして下さると励みになります!
↓↓↓↓↓↓

看護師 ブログランキングへ

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

関連記事

おすすめサービス一覧

常勤、非常勤、パート、派遣あらゆる看護師求人情報を無料で簡単条件検索し放題!!

お仕事をお探しの地域の最新求人情報を週2回配信する「ハローワークナース通信」
もちろん利用は無料です。

今、評判のよい看護師転職サイトってどこなの?⇒ 現役ナースがよく利用している看護師転職サイトをランキング

おすすめコーナー

ページ上部へ戻る
error: Content is protected !!