患者申出療養制度

db4d7fa8dba10034f90566a3dba6e584_s先日、混合診療についての国会審議打ち止めというコラムを読んでおりました。今回の審議で決まったことは「患者申出療養制度」というもの、この内容は患者の方から「こういう治療法を見つけたので、試しにやってもらいたいんだけど」と言われた場合、医療審査などをして許可が下りればOKにするというもの、つまり保険外診療の話は一段と大きく広がったということなのですが・・。

混合診療とは、そもそも保険外治療を受けると、保険内治療の料金まで、一括に自由診療扱いされてしまう、という問題のはず、と思ったら実は、公的にはこの治療方法=混合治療=保険内治療と保険外治療を併用することは禁止されていることだったのです。しかし、実際に自由診療を受ける時には、治療の内容はかぶっていることもありますね。基礎的な部分は同じ所もありますから。

なぜ禁止されているのかというと「医療に格差があってはいけない」という理由からだそうです。例外規定として「すぐに保険内診療になりそうな治験」や差額ベッド代は混合診療の請求にしてもいいとのこと。今回の決定については、実に賛否両論、医療皆保険制度の破たんへの道への第一歩、というところもあれば、自由への第一歩という所もあります。が、いずれにしても~保険内と保険外を区別、併用する話はどこへ行ってしまったのでしょう。

現在、禁止されていると言われつつ併用になっているのは、一般採血をして自由診療になる治療を受けた場などですね。検査代などを切り放しようがないため、事実上すべて自由診療とされているのです。医療を受ける側からしたら、ここが1番気になるところではないですかねえ。「出来るだけ、保険内の治療を増やしてくれればいいのに」そうなれば、すべてが3割負担で済むのです。しかし現実に費用が掛かる治療やレアな治療の場合はそうもいきませんから、せめて経理上、安くなる計算に向けて努力してほしいと思いますよね。

そもそも自由診療の話が出てきたのは、医療の進歩が目覚ましく、自由診療の幅自体が広がっているからです。そしてそれを患者が選んで「これ」ということが出来るようになったのです。これについて「自己責任」の押しつけが問題視されるのは解ります。元々、医療を施す側はプロです。しかし要求する側は素人です。この時点でフェアではありません。求めた患者にお金以上のものを負担させないことについて、何かを考えた方がいいでしょう。

また「自由診療という名前」の悪質広告が出る可能性もありますね。「悪質セールス」は、どんなジャンルでもあることです。医療の場合、悪質では取り返しのつかないことが多くなります。これも肝に銘じるべきでしょう。また自由診療の幅が広がると、地域の医療格差や、金銭的医療格差が広がるというのも、もっともです。しかし、今でも有名なタレントさんだからこそ受けられる治療というのが、よく週刊誌などに載っていますね。対価を払う以上、構造上、金銭格差が生じるのは、仕方がないと言えましょう。これが極端にならぬよう、最後の砦「保険内診療」があるのです。

また地域の医療格差は、お金の問題でしょうか?過疎で医者が来ない地域などは、技術の問題ではありません。地域格差があるのなら、東京はかなり条件がいいはずですが「将来、高齢者は地方に行くと良い」という話が出ていますよね。人や設備があることと、それを利用出来ることとは意味が違うのです。

恐らく今回このニュースを知った人は、難病と闘いつつも惜しくも治療方法に手が届かない、お金は何とかする、という人ではないでしょうか。一般には自由診療というのはあまり縁がありません。歯医者で言われるか、身内がガンで入院するかなどで、やっと気が付くようなことです。ということは、今回の申出制度には、既に情報格差があるわけです。お金があっても、この情報を知らない場合、使いようがありません。自由診療には関係なく生きる、というタイプはもっと関係ありません。しかし「保険制度の破壊」と言われると、何かまずい気分になるのです。金銭的格差は、支出というより収入の問題ではないでしょうか。今回の決定は支出の選択が増えただけとも言えます。

医療に限らず「国の予算が無い」中でも、技術のスピードは凄いものがあります。またその情報は更に速いスピードで駆け巡っています。昭和の頃であれば、かなり時間をかけて解っていたことが、今はネットで「海外にこんな例がある」とすぐに調べられるのです。

スピードが速いがゆえに、医療には慎重さが求められます。しかし、その間にも個人輸入で薬を買って、具合が悪くなった人は出てくるわけです。金銭負担をどうするかは別にして「昔は違った」と言っている余裕はないでしょう。そういう意味で、自由診療の広がりは、当たり前とも言えましょう。既に一方通行の情報提供時代が終わっているのですから。

しかし、医療、教育、福祉の3点は最低限のことは誰にでも受ける権利があること、このことだけは守り通す、と決めておくことです。それを考えますと、混合診療~保険内と保険外の診療問題は、もう一度考え直されてもいいと思います。保険外ばかりが取りざたされますが、保険内をしっかり守れることの再確認を込めて。


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