各国の医療制度

a0001_013728前回、精神科の身体拘束~病気は病院で治すという発想自体が古臭い、と書きましたが、もしかすると、国民皆保険制度の弱点が「安易に病院に頼れる」点なのかな?と思い、各国医療データを調べてみたところ、米国以外、殆ど事実上、国民皆保険制度なんですね(医療保険の国際比較は、厚労省のページに載っています。)

税金と、社会保険のW負担制度である点と、気軽にどこの病院でも行けるという2点が日本の特徴のようですね。欧州に多いのは、かかれる医師が限定的である、紹介してもらわねばならない、などの例です。そして保険料や薬が高かったりします。というようなことで、病気になると海外では大変なイメージがあるのですね。

・・が、英国、負担金ゼロ、フランスも必要性の高い薬代は負担金ゼロ、そのかわりビタミン剤は100%負担となっています。その他、興味深い点は医療費の国庫負担、米国が群を抜いて多く、他の先進国は似たようなものなのですね。そして日本に特徴的なこと、「人口1人当たりの病床数が多い、医師、看護師数が少ない」看護師に至っては、1ケタ違うようです。ただし、海外は研究者も臨床の人間としてカウントされているので、実際にどんな感じなのかはよく解りませんが。

また諸外国では医師の4割以上が女性だが、日本は2割、そして1人当たりの外来通院数(単位、おそらく1年)、日本だけ10回以上、となっています。要するに、簡単に病院に行くと、男性医師の診察を受け、即入院、ビタミン剤を処方されただけで、入院中、担当医に会うことは少なく、看護師も少ない=手が回っていないというのが、日本の医療現場のようですが、恐ろしいほど、だいたい合っているじゃないですか。

そういえば、先日の朝日新聞に「高齢者の飲みきっていない薬」が医療費圧迫というようなニュースがありました。高齢の患者に薬を出しすぎている上、本人が管理しきれていないので、飲み忘れが増え、結果大きな無駄になるということですが、高齢でなくても、薬が余る人は割といるように思います。

個人的に、皮膚科に行くと大抵薬が余ってしまうため、繰り返し起きそうなニキビ、口角炎などは行って薬をもらっておき、単発の出来事(虫にかぶれたなど、もちろん程度問題)は無視しておきます。外来に多く行けること自体は、いいと思うのです。素人診断では不安ですからね。問題は何か病名を付けておかないと、全額自己負担になってしまうため、何かをこじつけられ、ついでに何かの薬もついてくることです。そして、どうしたことか、病院の管理下におかれる=入院となるのです。ちなみに、年間入院数ほぼ1か月というのも、諸外国の中で断トツのトップです。薬と入院が無いと、不安な国民になってしまったようですね。

以前書いたように、このデータはわざわざ探してみて「へえ」となるお話、普段日本の医療について耳にすることは「日本は国民皆保険制度の長寿国」というような説明なのです。これについて考えて見ましょう、ということではありません。例えば諸外国のように「病院に行くのに頭を使う、薬をもらうのにも頭を使う」となれば、「自分はどのように医療を利用するべきか」といったように、日常で医療を主体的に考えるようになると思うのです。

現在、高齢者は無条件に病院で安くなりますが、所得の高い人間を国民皆保険から外している国もあります。外すかどうかはさておき、財政難なのに、負担額を軽くしなくても?と思う人、高齢であることだけでハンデなのだから手厚くすべきだ、と思う人、いろいろ意見はあるでしょう。このようなことを常に考える状況にあれば「病人を病院に見せなくても、地域で出来ることがあるのでは?」「戦力としても活かせるのでは?」という、病気=隔離という発想から自然と遠のくと思うのです。

どんな医療制度がいいか、ということ以前に医療とは、と考える機会が必要だと思うのです。実際、保険負担はないが、通える医療機関に差があるとなると「病院格差」が出る可能性はあるのです。技術的にも、そうですし、「あんなみじめな病院に行くの?」と患者、勤務医共に言われる可能性もあります。

日本の国民皆保険制度が別格視されるのは、誰でも「スペシャリストにかかれる」点です。これは大変大きなメリットであり、誇りであるともいえましょう。しかし、裏を返せば、現在の医療システムに関して大きく困ることはない「我関せず」となってしまうのです。せっかく「医師の腕が平等である」環境があるのです。その環境をかかる側が守る状況を作れれば、それこそ本当の医療大国です。医療とは甘えではなく、安心です。備えあれば憂いなし、のはずが、精神疾患にかかると、病院で一生を終える可能性もあるのです。周囲に憂いはないかもしれませんが、本人は違うでしょう。

病気や認知症となると、どことなく身の回りの人を想像してしまいますが、誰でも当事者になりえるのが病気です。医療制度はいつでも自分ごとなのです。また病気の時に、医者や看護師の存在はとても頼りになりますが、それ以上に周囲の理解が安心になるのです。


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