予防医学について

9c8d3082f2fcfd1097514184d69c5e7e_s先日、どんな医療ニュースがあるかな?と思いネットを見ていたところ、yahooのトップに「胃のレントゲン撮影用診察台から健康診断の女性落下死亡」という残念なニュースがありました。ご冥福をお祈りします。

私自身はこの方法の検査を30年近く前に病院で受けたことがあるのですが、体を診察台にくくりつけての上下180度回転、かなり怖いです。しかも、バリウムを一気に飲んで、アトラクションに参加するようなものですから、殆ど罰ゲームです。

最近は胃の検査も胃カメラが主流になりましたが、やはり「辛さ自慢」が多いですね。特に男性に苦手意識の強い方が多く、胃カメラ検診に行くと、立派な紳士たちが医療用の服姿で涙目に、視線は宙に浮いておられるのです。申し訳ないですが、どことなく微笑ましい気もしますね。

話が脱線しましたが、この健診は「健診車」で行われたらしく中がかなり狭かったようで、この女性は頭部が下になった時に、診察台から落ち、壁と診察台の間に挟まれてしまったようなのです。そもそも病院でやっても罰ゲームに思えるようなことを健診車で行うことに、誰も疑問はなかったのでしょうか?

検査というのは、どうしても「ちょっと我慢してくださいね~」と看護師さんに言われるのが当たり前のようなイメージですよね。「針がちくっとします」なら、まだ許容範囲かもしれませんが、胃カメラで逆立ち姿勢というのは、現代医療の中、こんな我慢をするの?という印象があります。一般健診ならまだしも、「ちょっと最近胃の調子が悪く、体力も落ちたようで」という人に、こんなことを強いるのも妙な話ですね。じっとしていること自体がつらいこともあるので、休憩などを入れると検査の延べ時間が長くなります。またじっとしていられず、画像エラー=撮り直しということもありますよね。そろそろ検査がつらくて当たり前、という感覚は見直したらどうでしょうか?

病気は予防するのに越したことはなく、そのための相談をすると、いろいろな検査方法を提示されます。しかし、その方法提示は「この方法だと確実に発見できます」という、医療行為のメリットの大きさを強調することばかりで「でも、これすごく辛そうなんですけど」と言うと「それは、もう我慢していただくしかないですね~」となってしまいます。つまり、検査方法は医学的な有効性(これもやや怪しいのですが)が優先され、受ける側の気持ちはあまり考えられていないのです。

時々ニュースで「大腸検査に飲むだけカプセル」や大腸がん郵送検査などを目にしますし、またネットを見ると性病感染判定キットなんていうのもあります。このようにいろいろ工夫はされてきているのですが、多少高額な検査もありますし、何より「多分大丈夫だと思うし」で、病気発症というケースはごまんとあります。そういう方が講演会で「早期発見」を訴えても、他人ごとだとあまり自分自身が検査に行くという行動には結び付きませんよね。

また大腸がん郵送検査も、陽性が出れば「大腸内視鏡検査」空腹時に2リットルの下剤を飲むという、非人道的な行動を取らねばならない上に、カメラも苦痛、しかもこの検査、時間を食うため、ひっかかった場合を考えて回避するという変な話もよくあるんですよ。大腸がん検査もだんだん体の苦痛を減らす方向には行っているようですが。

そもそも市の健診にしろ、病院の検診にしろ、平日日中であることがほとんどです。働く人には時間が取れません。救急と違い、時間は決められることなので、夜間デーがあってもいいと思うのですが(あるところもあります。)簡単な検査というのは、精度が甘いので、誤診が増える可能性はあります。また、大腸の内視鏡検査のように「引っかかった場合の手間」を考えると、皆さん腰が引けますね。

ただ、子宮がん検診のように5分でおしまい、結果は郵送という非常に楽なうえ、見つかった場合は簡単な治療で済むものもあります。しかもこの5分を惜しむと「子宮摘出」の可能性が増します。まず、こういった検査の手間と受けなかった場合のリスク、受けた場合に予想されることを知ってもらうことが大切です。そして、もう1つは、検査自体の患者が感じる苦痛を減らすことを、もう少し真剣に考え、そこに補助金などがあってもいいと思うのです。

先に書いた「大腸がん検査カプセル」は、ごく一部の医療機関でしか受けられません。もし、すべてがこの方法になったら、検診の人数はかなり増えると思うのです。
胃カメラも「家で飲んで、下から出てきたのを送ってください」という方法が出来れば、患者の時間的ロス、医療関係者のロスが大きく減ることになります。もちろん先に書いたように「検査方法とその理屈、解ること解らないこと、何かあった場合の対応はどうなるのか、どんなことがあるのか」を説明するのも大事ですね。

もう少し、予防医学について真剣に考えるべきではないのか?という警告のような事故だと思います。患者の目線に立った予防方法の開発とその広報活動は、今後の大きな課題です。「車の中みたいな狭い所でやるからだ!」と一時的に炎上~すぐに忘却とならないためには、1つ1つの事故やミスを時間をかけて改善していくこと、ひいては「検査、検診=面倒」という図式がなくなるといいですね。「検査疲れ」・・変な日本語です。


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