リンクナースの需要

nurse2医療ネタの多い朝日新聞に、リンクナースのお話が出ていました。この記事では緩和病棟と一般病棟をつなぐ存在としてありますが、リンクナースというのはそれだけではなく感染病棟と一般病棟など、段差のある場所をまたぐ看護師のことです。

現場同士だけでなく、専門の委員会と現場の病棟をつなぐなど、要は2つの場所をつなぐ看護師をリンクナースと呼ぶのですが、看護師という仕事自体が基本的にリンク何とかという存在の気もしますね。現場同士のリンクナースは1番やりがいが多そうでもあり、各種スキルが必要とされます。感染病棟の場合、きちんとした知識を持ち合わせていなければ事故が起きてしまいます。その反面、入った患者さんにしてみれば「いきなり隔離」から普通病棟への引っ越し、「ただの環境の変化」でもあります。

感染病棟の例で言えば、一般病棟に移った際に、病気自体は良くなっていると思われますが「感染病棟から来た人」ということで、引け目を感じている患者さんがいるかもしれません。それ以前に入院生活自体が初めて、慣れない大部屋でとってもストレス増大という可能性もあるのです。

病院という場所は勤務場所になっていると、あまり感じなくなりますが、健康な人間にとっては視野に入るだけで健康を害するケースもある程度に嫌われる存在なのです。病気で入院した人は、当然そのようなことは口には出せません。大部屋ですぐに人と打ち解けるタイプの人は「病院はいやだ」と、休憩室などですぐに仲間を見つけ愚痴る楽しみを得るかもしれませんが、内向的な人の場合、そうもいかないのです。それどころか、隣の患者さんは大変社交的で、いつもお見舞いの人が来る、にぎやかである、「うらやましい」と思うかもしれないし、「迷惑でうっとおしい」と思うかもしれません。この手の患者のストレスを、どこまで医療従事者が担う必要があるのか、は難しいところですが、少なくとも、内向的、社交的くらいの把握はしておきたいですね。

というのは、それこそ入院生活のストレス度は入院中の治療や退院後の生活に響いてくるからです。そう考えると、一般患者にとって1番ありがたいのは、病棟と外来のリンクナースかもしれません。そもそも入院生活はずっと寝間着姿です。日常ではあり得ないことです。更に尿カテーテルを入れられたりすることもあります。寝室に入ってこられるより恥ずかしいこととも言えましょう。そして退院時にはスーツ姿ということもあるのです。病棟看護師にしてみれば、いつもの光景ですが、当事者にしてみれば一面識もない、しかも男性から見て多くの場合、異性が多い看護師に、このようなプライベートの七変化を見られるわけです。

相当に恥ずかしいことだと思われますし、それと同時に今まで何かあれば「誰かが何とかしてくれた」入院生活とお別れすることになるのです。単身者の場合、上げ膳据え膳から、自前で料理に戻るのです。元の病気の不安に加え、いきなり「入院患者」というポジションとお別れするのです。ガンのように再発性の高い病気で、患者さんが一人暮らしの場合、退院初日の家での就寝はかなり恐怖ではないでしょうか。

しかし、そういうストレスとは関係なく、多くは少しの休暇を取ってすぐ普段の社会人生活に戻り、時々外来で定期検査を受けるというのが、多くの入院患者さんのパターンでしょう。「退院して、せいせいした」と後ろを振り返らない人ならいいのですが、再発、慢性疾患、精神疾患などはどうでしょう。こういった場合の長期入院者は、時折外泊を重ねてリハビリを積む方法はありますが、それが限度です。退院してしまえば、もはや普通の外来患者です。

看護師から見て、あまり重要でもない点滴を入院最後の日に行ったとき、治療が終わる安心感と「この点滴が終わったけど、今後大丈夫だろうか?退院してやっていけるだろうか?」と思う患者の不安が解るのは「入院生活を知っている看護師」です。担当医が外来にいればいいじゃないかと思われそうですが、医者を相手にすると普通の患者さんは、かなり質問を選びます。「この程度のことを医師に訊いては悪いし」こういった落差が外来通院を長引かせたり、退院後の生活の質を落としている可能性はあります。この段差、もう少し考えてもいいのではないでしょうか。

外来と入院の間に「リンクナース」と呼ばれる人がいてもいいように思います。綜合病院の場合、ソーシャルワーカーなどが別窓口にいることもあり、入院中に話をするケースもあるかと思いますが、そういう人とつなぐケースも含め、入院病棟にはリンクナースがいた方が良いと思うのです。

難しいのは、病院というのは好かれても治療上、問題が出てくることです。病院にいること自体がアイデンティティー化してしまう人は精神科を筆頭にわりといます。これでは逆効果、ある程度の距離をおいてもらわねばいけません。つまり、専門のカウンセリング技術が必要になります。カウンセリング技術は、今後より看護師にとって大きな必要性を増すと思うのです。現場の数ほど、グレーゾーンと線引きは存在するのですから。


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