マーゲンチューブが胃じゃなくて肺に!怖い医療事故

人体 
もう1年が終わってしまいますね。この1年を振り返って、みなさんは何を思うでしょうか。
年を取るごとに、1年があっという間だと感じてしまうのは、わたしだけではないと思います。
今年の漢字は「金」!オリンピック、政治資金問題やPPAPなどから「金」が選ばれましたね。
「金」というと、キラキラしていて、景気が良くて、素敵な年なような気がしますが、実際は不景気が続いています。
病院によっては、毎年ボーナスの数字を見るたびに「また下がった・・・」と肩を落とす方もいるのではないでしょうか。わたしの勤務先でもボーナスが入る喜びと、毎年下がっていくという悲しみで盛り上がりました(笑)。
来年はどんな年になるのでしょうね。

経鼻栄養チューブの医療事故

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さて、日本医療機能評価機構が発表した12月の医療安全情報のテーマは、「経鼻栄養チューブの 誤挿入」です。
経鼻栄養チューブというと、「マーゲンチューブ」ですよね。

わたしは以前消化器科の病棟で働いていたので、「マーゲンチューブ」を入れることはよくありました。
慣れると楽しい「マーゲンチューブ」ですが、学生の頃は、人形に行うだけで「おそろしい・・・」と思ったものです。
そのときの先生が、「『ごっくん、ごっくん』って入れていきます」と、するするマーゲンチューブを入れるのを今でも覚えています。

消化器科病棟に勤めていなくても、高齢者が多い病棟では挿入する機会も多い「マーゲンチューブ」。
この「誤挿入」というと何となく想像つきますよね。
そうです、「胃ではなく気管に入れてしまった」という事例が11件(集計期間:2013年1月1日~2016年10月31日)報告されています。

具体例

例 具体例 例題

事例1
対象は気管切開している患者さん。
医師が経鼻栄養チューブを挿入した後、気泡音を聴取したことで胃内にチューブが入ったと判断しました。
しかし、その後看護師が栄養剤の注入を開始したところ、咳嗽、呼吸苦が出現。医師が気管支鏡で確認したところ、気管内に経鼻栄養チューブが挿入されていることが判明しました。

 

事例2
看護師が経鼻栄養チューブを挿入。
その後、胃内容物を吸引できなかったものの、その場に居合わせた看護師と、合わせて2名で気泡音を聴取したことでチューブが胃内に入っていると判断しました。
そして、内服薬を注入する前に再度気泡音を確認してから、白湯で溶いた内服薬を注入したところ、咳嗽が出現しSpO2も80%前後に低下。
胸部エックス線検査にて、チューブは右気管支に挿入していることが判明しました。

 

これらのことから、
・経鼻栄養チューブ挿入後の確認は、気泡音の聴取だけではなく、胃内容物を吸引することで確認すること
・胃内容物が吸引できない場合にはエックス線検査にてチューブを確認すること
を推奨しています。

事例について考える

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看護師の立場でこれらの事例について考えてみました。

事例1については、気のゆるみポイントは「挿入したのは医師」だという点なのではないでしょうか。
自分で挿入したマーゲンチューブなら、挿入後「本当に大丈夫かなぁ・・・これで間違っていたら大変なことになるよなぁ」と気を引き締めるのではないかと思います。
しかし、医師が挿入して大丈夫だと言われると、大丈夫な気がしてしまう人は多いでしょう。
本来は、最初に注入する場合には、再度確認をしますが、この事例では注入直前の確認については記載されていません。
おそらく、看護師が注入する際に特に確認をしていなかったのだと思います。
その理由については、いろいろな憶測(単に忘れた、医師が挿入後確認してすぐに注入の指示が出た、勤務交代などでマーゲンチューブからはじめての投与だとわからなかったなど)ができますが、注入する際は確認が必要ですよね。
確かに医師が「挿入」および「確認」をしてその場で、「大丈夫だから注入してください」と言われた場合には、難しいかもしれません。
しかし、そうでない場合には注入前の確認は怠ってはいけないですよね。

事例2については、マーゲンチューブ挿入後の確認は、気泡音のみに頼ってはいけないという良い例でしょう。
マーゲンチューブを挿入してから、胃内容物が引けなかったので、別の看護師を呼んで2名で確認するのは良いことだと思います。

しかし、そもそもの確認方法が信頼性の低いものなら元も子もありませんよね。
加えて、はじめてマーゲンチューブを使用する際にも看護師が気泡音を確認しています。
ここまで確認しているのにミスが起こってしまうということは、やはり確認方法を見直すべきなのだと思います。

マーゲンチューブの挿入は、患者さんにとって気持ちの良いものではありませんから、何度も挿入しなおすということは避けたいですよね。
しかし、ちゃんと挿入されてなければ、生命の危機にも関わります。やはり、マーゲンチューブの確認方法は医療機関毎に確立するべきでしょう。

医療事故は、意外と身近なところにあります。
ヒヤリハットとして報告するのも嫌ですが、アクシデント報告ならなおさら出したくないですよね。
わたしもこのような報告は、事故を減らすためだということは理解していますが、何かを起こしてしまったというだけで落ち込みますし、報告書を書くときも、上司に添削してもらうときも、カンファレンスで(匿名でも)こんなことがあったと発表されるときも、いや~な気持ちになってしまいます。
ですので、報告されている生じやすいミスについては、知識を持って回避していきたいですね。
知っているのと知らないのでは意識が違います。

今後もこういった話題を取り上げていきたいと思っていますので、少しでも頑張る看護師さんたちの役に立てられることを、祈っています。


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