ノロウィルスと院内感染~看護師の立ち位置は?~

手洗い日本各地で桜が開花をはじめ、寒い冬からやっと春の息吹を感じられる季節となりましたね。
私は北国に住んでいるため桜を見るのはもう少しかかりそうですが、道路わきの雪が小さくなるのを見ると春の訪れを感じます。日本人は本当に桜が好きですよね。

中国からの日本のイメージトップ3にも「桜」が挙がるそうです。私も普段は日本の風情などというものを考えたりはしませんが、桜をみると「あぁ、きれいだなぁ。私はやっぱり日本人なんだなぁ」と思ったりします。
今は裸の桜の木ですが、今年もまた見事な桜を咲かせてくれるといいですね。

さて、春の陽気が漂う今時期ですが、先日都内の病院に入院中の2歳男児がノロウィルスにかかり死亡したというニュースがありました。
寒い冬といえば、ノロウィルスやインフルエンザなどが流行しますが、この時期のこういったニュースは気が引き締まります。

そもそもノロウィルスが冬に流行するには、ノロウィルス自体寒さや乾燥を好むこと、二枚貝がよく食べられることなどの原因が挙げられます。
特に流行する12月から1月にかけては、クリスマスやお正月などのイベントや、忘年会、新年会、送別会などにかこつけてお酒を飲む機会も増えます。
牡蠣などの二枚貝を食べながら飲むお酒は最高ですが、お酒で吐いているのか、ノロウィルスで吐いているのかわからず、気づいたらみんなでノロウィルスになっていたということも少なくありませんよね。

なぜこんなにも広まるかというと、ノロウィルスの感染力の強さです。一般的な食中毒では10万個から100万個ほどで発症しますが、ノロウィルスは100個以下でも発症します。
ちなみに、感染した吐物や便には1gあたり100万個から1億個のウィルスがいるので、あたりはウィルスだらけになります・・・。
普段目に見えないウィルスですが、もし見えたとすると恐ろしい光景が広がりそうですね。まぁ、菌やウィルスを目に見えるようにと思って清潔意識をするのが看護師ですので、見えたら見えたで意識も高まりそうですが。

ノロウィルスについてちょっと補足
☆潜伏期間は24時間から48時間。
☆感染源は(ウィルスを含む)食品、吐物、便、咳やくしゃみなど。
☆症状は、嘔吐、下痢、発熱、腹痛。
☆冬場に多い感染性胃腸炎。
☆消毒はアルコールではなく、次亜塩素酸。
☆治療は補水と安静。

さて、話を戻しますが、こういったことからノロウィルスは決して冬だけの病気ではないということです。
特に、寒さだけではなく、疲れや睡眠不足、栄養不足などから免疫力が低下しているときには要注意。ましてや、高齢者や免疫機能が未熟な小児ではなおさら注意が必要です。

今回の報道では、生後二か月から10歳のこども10人が嘔吐や下痢の症状を訴え、そのうちの8人にノロウィルスが検出されたとあります。
また、死亡した2歳の男児は、心臓と肺の疾患で入院していたそうです。ノロウィルスに感染したこどもたちは、それぞれ疾患もあるでしょうから、一般の小児と比較しても免疫力の低下がうかがえます。
この報道の大事なポイントは院内感染かどうか、感染対策はどうだったかということでしょう。この状況から考えて、同時期にこれだけの人数の感染が認められたということは院内感染でほぼ間違いないでしょう。感染対策については報道されていませんので、どういった状況だったかはわかりません。
どのような状況で、どのような経路で広まっていったのか、そこが大事ですよね。

一般の病棟でも、患者さんが下痢や嘔吐などの症状を訴えた場合、「ノロウィルス」を疑います。検査は結果がでるまで時間がかかるので、調べるところと調べないところがありますが、医療者は処置をするときには手袋、マスク、エプロンを着用することや、患者さんを隔離しトイレをわけるなどして注意をします。
そして、消毒はアルコールではなく、次亜塩素酸を使用して隅々まで消毒しますよね。(看護師が行うところもあれば、看護助手や清掃員に任せるところもありますが。)
こういった基本的な感染対策がとられていたかどうかが今後問われてくるかと思います。もしもしっかりとした感染対策をしていたにも関わらず、このようなことが生じた場合は致し方ないといえるかもしれません。医療者としてやるべきことはすべてやっていたのですから・・・。

しかしながら、医療側の対策が万全だったとしても、亡くなられたご家族の皆様は納得されないかもしれませんね。もしも私が親族だったら、「あそこに入院させなければこんなことにはならなかったのに」と悲しみと恨みの気持ちでいっぱいになるでしょう。とはいっても、私をはじめ看護師にできることは、「やらなければいけないことを最大限にやること」です。
こういったニュースに胸は痛みますが、裏を返せば「それしかできない」のです。それでも、看護師個々人は日々考え、悩み、それに伴って医療も看護も進歩してきました。それゆえ、考えることも葛藤することも悲しむことも、決して無駄ではない、私はそう思います。


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