トイレに放置された患者さんが死亡!看護師の仕事分担と配慮

病棟 トイレ 洗面所
トイレ介助。
看護師なら誰もが経験したことがあるのではないでしょうか。

排泄という、人間が生きていく上で欠かすことのできない行為は、日常生活の援助を行う上で必要ですよね。
病棟でもそうですし、施設やクリニックなどで勤めている看護師もトイレ介助を行う可能性はあります。
自立している患者さんや寝たきりの患者さんでは不要となるこの援助ですが、個別性を考慮すると非常に難しい援助に分類されるのではないかと思います。

難しさを感じる理由としては、「プライバシーへの配慮」「個別性の把握」の2点があると思います。

どんな参考書にも書かれていますが、排泄行為は非常にプライバシーの強いものですよね。
誰かにじーっとみられていたらでるものもでなくなってしまうのはふつうのことです。
ですから、トイレ介助をしたときに「そばにいるべきか」「個室内で後ろを向いているか」「はたまた一度退室するか」個別性も併せて行動しなければいけません。

例えば、認知症が進んで問題行為がありそうな方、転倒しやすい方、排泄後の動きに問題がある方の場合は、そばにいるべきことが多いでしょう。
一方、動きに問題があって移乗に介助が必要でも認知や他の動きに問題ない場合は、一度退室する方が良い場合もありますよね。

また、病棟で状態がよくわかっている患者さんの場合には、その人に合わせて介助できますが、外来や検査のために来院した患者さんでは、どの程度動けるのか、どの程度の介助が必要なのか、認知や行動パターンはといった前情報がないので、短時間で状態を把握して援助していく必要があります。
トイレ介助はすぐに行いたい援助ですから、お待たせすることは避けたいですしね。

さて、トイレ介助についてこんなにも語ってしまいましたが、最近こんなニュースがありました。

患者さんがトイレに放置されその後死亡

病棟 高齢者 トイレ
昨年の秋のことです。
福岡市西区にある今津赤十字病院にて、入院中の難病(多系統萎縮症)患者さん(68歳女性)がトイレに放置され、その後死亡しました。
どのような経緯だったかというと、8月12日朝のミーティングで、この患者さんは血圧低下にて意識が遠のくことがあるので見守りが必要だと周知されましたが、ミーティング時、看護助手は別の作業をしており、その場にはいませんでした。
同日午前10時頃、看護助手が患者さんをトイレに連れていきその場を離れましたが、戻ることはなく、約2時間後別の職員によって、トイレの中で心肺停止状態になっていた患者さんが発見されました。
その後、この患者さんは意識が回復しないまま、9月9日に死亡。
当時、家族へは「看護助手が5~10分毎に見守っていた」と説明していましたが、それが誤りだったことも明らかになっています。
この事故について1月7日、今津赤十字病院の藤井弘二院長は会見を開き、謝罪と再発防止に向けて取り組みたいとしています。

トイレに放置したのはなぜ?

ベッドメイク 看護助手
この事件においての問題点は、情報の共有ができていないことと、看護助手の対応にあったのではないかと思います。
多くの病棟や施設ではミーティングを行いますが、職員全員が集まるということには限界がありますよね。
ナースコールや時間で行わなければいけない処置など、患者さんに「待った」はありません。

しかも、今回のケースは看護助手でした。
ミーティング時、どのような作業をしていたのかはわかりませんが、もしもそのときに絶対必要なことであったら、ミーティングに参加できなかったのは仕方のないことかもしれません。
また、わたしが勤めていたところもそうでしたが、ミーティングなど大事な話し合いには、看護助手よりも看護師が参加するべきという風潮は、どこにでもあるのではないでしょうか。
一見、偏見のようにも聞こえますが、より患者さんの状態を把握しなければいけないのは看護師ですから、ある意味当然のことですよね。
しかし、看護助手も把握するべき情報はなんとか伝えなければいけなかったのだと思います。
例えば、部屋持ちなどその日の担当の看護師が、看護助手に伝えておくということもできたのではないでしょうか。
連絡の伝達方法はいくらでもあったはずです。

一方、看護助手の仕事への意識の低さもうかがえます。
ミーティングに参加したか否かに関係なく、患者さんをトイレに連れて行ってからそのまま放置するということは、意識不足ですよね。
もしかすると、その後忙しくて手が離せなかったのかもしれません。しかし、2時間も気付かないものでしょうか。
確かに、通常患者さんをトイレに連れて行って、ナースコール待ちの患者さんの場合は、連れて行った人とは別の人がトイレからお部屋に連れていくこともありますよね。
しかし、その場合でもお互いに声をかけたり、自分がナースコールをとらなかった場合には時間を見てトイレやお部屋を気にしますよね。

この感覚は、看護師だけのものなのでしょうか。
患者さんと接する以上、専門知識はなくとも、気持ちや心構えはあってほしいと願うのはわたしだけではないはずです。

看護師の仕事と多職種との連携

看護師 ナース
看護師不足。仕事の分担化。多職種との連携。
これらはどこの病院や施設でもいわれています。昔のように何から何まですべて看護師がやるという施設はほとんどないでしょう。
それゆえ、患者さんの身の回りのお世話をするのは知識や免許を持った看護師だけではなく、准看護師や介護士、看護助手、アシスタントなど様々です。各職種と連携、各職員への教育が上手くできていないところでは、今回のような事故はいつ起こってもおかしくありません。

仕事の分担で看護師が看護に専念できるのは、とても助かりますし良いことです。
しかし、他の職種にも目を配ることも必要とされているのかもしれません。


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