デジタルツールと医療

digital日経デジタルヘルスの記事を読んでおりましたら「医療情報のセキュリティーはこんなに甘い」というコラムが出てきました。てっきり、日本年金機構のドジのような話かと思っていたら、それもありますが、アプリの精度の問題やプライバシー保護に触れられていたのが新鮮でした。

個人的にアナログ人間なので、あまりアプリに縁はないのですが、SNSなどでアプリ占いのようなものを気楽にやろうとすると「誕生日などの情報が流れます」というような文章が出てくることもあります。医療における画像やデータ共有が可能なのはごく限られた人だとは思うのですが、それでもこの手の危なさは付きまといます。

更に、患者に「現在の様子を送信してください」という個人から医療機関へのデータ共有が可能になったら、更にまずい事態が起こるでしょう。まずいのは情報漏えいだけではありません。この手の情報にウイルスソフトが絡んだりした場合、データや画像が改ざんされ、違う情報が医療機関に行くことになるのです。そうした場合、医療事故が起こる可能性はもちろん、ノイズな情報が入ってしまったばっかりに、そちらに時間を取られ、むしろIT情報が邪魔になってしまうこともあり得るのです。

またウイルスが絡まなくても、アプリというのは割と誰にでも作れるものです。普通に使っていると、気づきにくいですが、システムのどこがぜい弱なのか、信用していいのかどうかは「みんなが使っている」という基準で判断されており、具体的なリスクの内容やその対策は練られていない可能性が大きいのです。

更にアプリが正しいものであっても、能力差にはかなりばらつきがあります。日経の記事によると「メラローマの画像判断正答率が、98%から6%台と随分幅がある」とのことです。6%の精度のアプリはもはや半分犯罪みたいな存在ですが、売る分には自由です。医療機関が用いるソフトやアプリに万全を期すのはいうまでもありませんが、患者さんが使いやすいものとなると、気楽なアプリを使ってしまうこともあると思います。そしてその中に、真実味が薄いデータや改ざんされたデータが混ざる可能性は高いのです。真偽を見抜く手間をかければ、まだいいのですが、デジタル記録なら合っているんだろう、と鵜呑みにされ、その後間違いが発覚した場合、医療事故と処理の手間が山積みになります。忙殺です!

話を整理しますと、医療に関わる1デジタルツールの種類が多い、2全員(医療従事者、患者)が違うアプリやソフトを使っている可能性がある、3それぞれにウイルスの危険性もあるということです。最近はやはり便利なので、医療データもクラウド的に共有する方に流れていますが、この3つの点をきちんと踏まえないと年金機構以上の惨事が起きます。システムは大規模であるほど何かが起きたときに、現場の支障が大きく、余波も大きく、トータルでかなりのお金がかかってしまうのです。

この日経の記事はデジタル的な目線で書かれているため、医療現場からもシステム開発にきちんと口をだすべきだ、そのためにウイルスなどの知識を身に着けるべき・・そしてその勉強は日進月歩なもの・・というような話になっています。大規模病院では、医療従事者にIT専門分野の人を置いてもいいでしょう。むしろいないと先に書いた問題のリスクが高くなります。それこそ、ツールの開発から口を出し、患者にそれを利用してもらうくらいの手立てが必要になります。デジタルと臨床のアナログをつなぐ通訳的な存在はこれからのニーズが大きいでしょうし、看護師にもそういう技術が大きく求められるかもしれません。

何せ、医療は介護分野にもかかるため、関わる場所や人数の幅が広いのです。「パソコンって難しくて・・ネット用語ダメなんだよね~~そういやSNSでなりすましされた!」という人はよくいますね。ネットユーザーは、このように当たり前に使っているけど、なりすましにうまく利用されることもあるという舞台に立っているわけです。

医療に限りませんが、インターネットを使うということは、とても太刀打ちできない詐欺がすぐ横にいるかもしれないことと同じです。しかもリアル詐欺の場合は、空気のおかしさを感じて逃げることが出来ますが、ネットの場合は巧妙、かつ、恐ろしいスピードと量で、物事が進んで行っています。個人でもネットを使う以上、時々は神経質なくらい、こういったことを意識してみてもいいと思いますよ。

話を元に戻しますと、医療機関内ネットワークでも「乗っ取られた~」というタイプの人はいますし、ネット~LINEやメールなどを電話とほぼ同じようなセキュリティー感覚で使っている人もかなりいると思います。ネットセキュリティーの意識にかなりのばらつきがある状態で、医療現場のネットワークが利用されており、知識や意識の落差が非常に大きいということをもう1度考えて見るといいかもしれません。1番簡単なのは、範囲をクローズして使う、外の無線を使わない、そういう方法を患者に使わせないと、「やや不便な使い方」をするようにすることですね。

厄介な時代ではありますが、医療に従事しているからこそITの知識と意識は高く持ち、スペシャリストをおくこと、そしてネットの指導もまた医療従事者の仕事の1つになってくると思うのです。


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