ジカ熱と小頭症~専門職なら知っておきたい基礎知識~

Zika Fever少し前から世間を賑わせていたジカ熱ですが、最近ではテレビのニュースではあまり見かけなくなりましたね。ブラジルなどでの流行で大問題となっていましたが、日本では今のところ大流行の危険性は低いからかもしれません。しかし、地球温暖化や近年の異常気象などにより、今は大丈夫でも今後はどうなるかはわかりませんよね。

そんなジカ熱ですが、先日アメリカの米疾患対策センター(CDC)がジカ熱と小頭症の因果関係を確認したと発表しました。今までもジカ熱による小頭症の問題が指摘されていましたが、原因についてはっきりと言われていませんでした。今回はジカ熱の気になる事項をわかりやすくまとめます。

ジカ熱ってこんな病気!

「ジカ熱に感染したら大変!」
「海外で蚊に刺されてしまったらどうしよう、怖すぎる!!」

こんな風に考えていませんか?
しかし、実際にジカ熱による症状は軽く、ジカ熱に感染していても気づかない人(不顕性感染率)が約80%もいます。
つまり、ジカ熱になっても気づかないくらいの症状の人がほとんどということです。
そして、気になる症状は、発熱(高熱は稀)、斑状丘疹性発疹、関節痛や関節炎、結膜充血が多くみられ、人によっては筋肉痛、頭痛、後眼窩痛、めまい、下痢、便秘、腹痛、嘔吐、食欲不振などをきたします。
一部、ギラン・バレー症候群や神経症状を認める症例もあるようですが、健康な成人がジカ熱に感染しても命の危険はほとんどありません。
3日から12日の潜伏期間を経てからこのような症状が出て、自然と治っていく疾患です。

ジカ熱まとめ
☆潜伏期間は3日~12日。
☆症状は発熱、斑状丘疹性発疹、関節痛や関節炎、結膜充血、筋肉痛、頭痛、後眼窩痛、めまい、下痢、便秘、腹痛、嘔吐、食欲不振など。
☆不顕性感染率約80%。

ジカ熱はデング熱と同じように蚊を媒体として感染する疾患ですが、このように症状は軽くそれほど恐ろしい病気ではないように感じてしまいます。
しかし、報道でもあるようにジカ熱の本当の脅威は、妊婦が感染すると胎児が小頭症になる可能性が非常に高いということです。

■ジカ熱と小頭症

今回の報道では、CDCのフリーデン所長は、「研究結果はジカ熱の流行における転機となる。同ウィルスが小頭症を引き起こしていることがはっきりした」と発表しました。
これにより、ジカ熱と小頭症には因果関係が認められたということです。それでは、小頭症とはどのような疾患なのでしょうか。

小頭症は、頭蓋骨の縫合が通常よりも早くに完成してしまうために頭が極端に小さくなってしまう疾患です。縫合が早くに完成してしまうことによって、脳の容量が小さくなり、脳の発育が遅れてしまうので、知能発育の遅れや、けいれん発作などを起こしやすくなります。
また、死産となる可能性が高く、生まれてきても早期に死亡する可能性が高いと言われています。
小頭症の原因は、染色体異常、妊娠中の胎児への血流不足、胎内感染(サイトメガロウィルス、風疹ウィルス、水痘帯状疱疹ウィルス、ジカウィルス)、栄養失調などが挙げられます。
治療としては、頭蓋骨を切断して組み換えることで頭蓋骨の容量を増やし、頭の成長を促すなどの手術が行われていますが、完全に治すことは難しい疾患です。

小頭症まとめ
☆胎児の頭蓋骨縫合が早期に完成し頭が小さいのが特徴。
☆死産、出生後の死亡率が高い。
☆原因は染色体異常、妊娠中の胎児への血流不足、胎内感染(サイトメガロウィルス、風疹ウィルス、水痘帯状疱疹ウィルス、ジカウィルス)、栄養失調など。
☆症状は、知能発達障害、けいれん発作など。
☆手術療法による治療はあるが、根本的な治療法は確立されていません。

ジカ熱の場合、感染した妊婦の羊水、胎児の脳からジカウィルスRNAが検出されています。
感染によって、母体から羊水、胎児へと感染してしまうのですね。

本当に日本は大丈夫?ジカ熱の感染状況

さて、このジカ熱どこで流行しているのかというと、一番はブラジルです。他にもハワイ、中央・南アメリカ、カリブ海地域など感染が確認されています。
そして、日本でも10代男性と30代女性の2名の感染が確認されています。

ちなみに、媒介となる蚊は日本にも生息しているネッタイシマカやヒトスジシマカです。
去年、デング熱騒動もありましたし、媒介蚊が日本にいる以上はこれからも大丈夫とは言い切れません。

予防策としては、「蚊に刺されないこと!」これが一番です。
虫避け対策や肌を露出しないこと、蚊が多い場所は極力避けることが大事です。特に妊娠中の方は気を付けなければいけません。
また、蚊は水が多いところ、雨水がたまるところなどで発生するので、自宅のお庭でも水がたまらないように注意が必要ですね。

ジカ熱は人から人への明らかな感染は認められていません。しかし、感染者の唾や尿からジカウィルスが検出されたこともあり、性感染の可能性もあると報告されています。
もしも、日本で流行したら・・・感染対策はスタンダードプリコーションでOKです。
ジカ熱感染の患者さんが来ても、正しい知識を持っていれば慌てず対応できますよね。とはいっても、このような病気が流行するのは嫌ですね。

これから暑くなっていきますが、パンデミックは避けられるよう祈るばかりです。


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