カルテの保存期限

karute時々流れるカルテ関連のニュースですが、カルテの保存期間が5年だと聞き「何だか短いなあ」と思っていたので調べてみたところ、総合病院などは10年近く、場合によっては永久保存しているケースもあるようで、5年というのは最低限の義務のようで安心しました。(厳密には、この年数はいろいろ別の規定もあるようです。)

病気というのは、完全な単発もありますが、入院のようなレベルになると、そこから派生してくるトラブルも出てきます。引っ越しをしたり、高齢者の場合、家族の住んでいる場所に転居ということもありますよね。そうすると、前にかかっていた病院での検査、治療状況が解らず、最悪1からやり直しになってしまいます。

それより怖いのは、体質や性格など、医療行為を受ける側の条件は人の数だけあるということ、ある程度、一か所の病院に定期通院を続ければ「この人には、こういうことは言った方が良くて、これを言うと治療に差し障るな」という個人の扱い方が、担当医師や看護師の身についてくると思うんですよね。身体のことだけなら、どんな病院でも調べられますが、どんなプロセスでその人の病気と向き合ってきたかは、その資料が無いと解りません。ですから、特に高齢者が新しい環境に移る場合は、看護記録なども取って置き、そういう情報をすべて受け渡すのが患者さんには有益だと思うのです。

またカルテ保管が短期では困る理由に、単純に医療行為の問題があります。私事で何なのですが、私は造影剤アレルギー、アレルギーテストをきちんと受けたのにも関わらず、本番で大変な目に遭ってしまった経験があるのです。しかし、これは昔々の学生時代の話なので裏付けがないんです。自分の記憶にだけあることなので、家族も良く知らないのです。でも、アレルギーって下手をするとアナフィラキシーショックになりますよね。今となっては検査を受けた病院とは縁のない状態、そして造影検査を受ける必要も今はないので、問題はないのですが、ある日突然の急病「血管撮影」となると、どうなるのだろうかと不安になります。当時の病院に行き、カルテを洗い出してもらい、アレルギー説明書をもらえると非常にありがたいのですが。アレルギー証明書ってないものでしょうか?

これに近い話は、結構あるのではないかと思います。特に中高年以降の病気の場合、それまでの既往症にヒントがあることも珍しくはありません。参考書や他の臨床例と照らし合わせるより、本人の既往症歴や治療方法が解った方が、原因が見つかりやすいと思うのです。また10年も経つと病気の治療方法は、大きく様変わりしますよね。口頭で既往症だけ訊いても、足りないのでは?と思う理由の1つはその点にもあります。今にして思うと、とんでもない治療方法を受けていた、という話もこれまた珍しくもありません。また素人記憶では医学的にはピント外れである可能性大です。

こういうことを考えますと、個人の病院通院歴は永久保管されていてもいいのでは、と思いますね。しかし、ここで別の問題が出てきます。現在は個人情報の壁が高く、自分自身の病歴を調べるのにさえ壁があることがあります。またすべての情報を取り寄せて、外部流出という可能性もないわけではありません。人によっては、過去の病歴を消してほしい人もいますよね。これらのことを考えるとカルテ自体は永久保存、極秘事項にしておき、本人の承諾に応じて、情報を必要な所に必要な内容を開示するというやり方が1番いいように思います。望まない人にとっても、原則「極秘」であればなかったことと同じになりますから。

またいわゆる慢性疾患の人の場合に、カルテは半分永久保存されている状態になるようですが、高齢であるという時点で、特別な病名がつかなくても「慢性疾患」に近い状態になります。高齢者の場合は、保管と開示のルールを考え直してもいいのではないかと思います。

高齢で病気になった場合、情報開示云々という判断を本人に決めてもらうのが無理、ということも多いと思います。家族が代わりになるのがベストですが、今の時代、家族が身近にいるとも限りません。また高齢になると、認知症とその他の病気など複数の病気を抱えていることも珍しくはありません。そしてカテゴリーが別の病気の場合、総合病院であっても薬が重複処方されていることも多々あります。そして、何かの病気になった時に、看護師のどんなケアが1番有効だったかを知るのは、特に認知症のような病気には有効だとも思うのです。

また自分の病歴を見ると、新たな発見があります。病気というのは偶然の事故のような面もありますが、長い目で見れば必然だったのでは、と思うこともあります。こういうことを客観視することで「自分で気を付けた方がいいこと、そのためにやれそうなこと」を自分で見付けられると思うのです。

何でも個々の事情が絡むと解りにくくなりますが、せっかく電子保存=大量保存が可能な時代になったのですから、ビッグデータにするだけではなく、個々の健康管理に役立つ方向に進んでほしいものですね。


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