「人としての資質」の重要性

nobel最近のノーベル賞受賞者は、いわゆる「キャラ立ち」している人が多いですよね。少し前までは、田中さんなどのように、ちょっと浮世離れした雰囲気が話題になったものですが、近年は山中教授しかり、今回の大村さん、梶田さんを見ても解る通り、研究室にひきこもる学者・・ではなく、非常にコミュニケーション能力が高い人が多いです。特に微生物の大村さんの多芸ぶり、人脈の広さ、お人柄はかなりのびっくりですが、実は今どきの理系学者が世界で成功しようとすると、この程度には人と関われないといけないものだそうです。学者は自分の世界にこもって・・という時代ではないのですね。

グローバル社会と言われて久しいですが、どうも違和感を覚えるのは、このノーベル賞のお2人に欠かせない周囲との人間関係~すなわち人間力というものが、教育において1番後回しにされていることですね。物議をかもして、そのまま中途半端なことになっている国立大学文系廃止論がありますが、文系学部というのは確かに目に見えて解る結果が出ません。しかし、自国や他国の文化、歴史を学び、実際に研究をすることで、価値観の相違やそれを受け入れることが解ってきます。

そんな中から「人に必要なものは何か」ということを考える能力が身につき、また自分1人の頭では、とても何かをやり通せるものではない、秀でた人に何かを聞いたり、ということもだんだんに解ってきます。そうして人に対する感謝の心が身についていくのです。受賞されたお2人も「自分が頑張りました」ということは、あまりおっしゃらず周囲の環境に感謝するコメントを出されていますね。またこの2名に共通するのは、地方国立大学出身ということです。お2人とも、学士入学はあまり何かを深く考えて入学してはおらず、大学で色々な人や先生に出逢い、自分のやりたいことを見つけ、その次にレベルの高い大学の大学院を受験されているのです。

地方在住者で「上から目線の国からの地方創生」という掛け声にうんざりしている人も多いと思うのですが、この2人は見事にそういった流れを覆してくれましたね。しかも、ノーベル賞の研究は、ここ数年の評価が出ているわけではなく、バブル期あたりにされていたものが評価されたりしています。つまり偏差値至上主義の時代に「やりたいことを努力してやる、置かれた環境を存分に活かす」ということをしてきた人たちなんです。また地方大学は大規模教育をしない分、マンツーマンに近い教育が受けられることが多いのです。つまり自主性があれば!いくらでも道は拓けるということです。もちろん努力は報われないことの方が多いんですけどね。

さて、そんな時代の中、地方の医学部も充実してきていますね。実は手術用ロボット「ダヴィンチ」での症例数が全国屈指なのは、鳥取大学病院なのです。地方の大学で、医療をしっかり学ぶことは可能、むしろ臨床では地方の方がいいこともあるかもしれません。今はネットの時代ですから、気になる情報があれば、東京在住者に割と気軽に質問が出来ますね。そして必要があれば、東京に行くということが可能、その知識や技術をまた地元に活かすことが出来ます。

よく将来の日本の想像図で「超高齢化、女性の働き手不足」が懸念されていますが、実はこの手の話、大都市と地方ではまったく事情が違うのです。東京の場合、現役世代が多く、共働きもあまり多くはなかったため、10年後に極端な変化が起きるようですが(計算上は)地方の場合、既に高齢化はかなり進み、元々共働きだったり、兼業農家だったりするのです。つまり昔からの生活をもくもくと維持しているため、極端な変化はあまり無いようなのです。

医療についても同じで、昔は中央で「白い巨塔」の中に紛れるのが立派だと思われてきましたが、近年そこに価値を置く人はだんだん少なくなっています。むしろ、そういう世界のいいとこどりをした後、やりがいのある地方の臨床にシフトする傾向が高くなっているように思います。

こういう生き方をしようと思うと、ある種の柔軟性が必要になってきます。頭の中の知識がいくら多くても、地方の患者さんとのコミュニケーションがうまくいかなければ、臨床医師としては「ヤブ」扱いされてしまうでしょう。つまり、医学部1つ取ってみても、研究の道に進むにせよ、地方の臨床現場に行くにせよ、「人としての資質」は必ず問われるのです。元々その割合が強い看護師はいうまでもありませんね。

技術、特にIT関連というのは、重宝される反面、すぐに知識が古びるという点があります。逆に言えば、最低限のことを現在進行形で絶えずチェックしておけば、まあ何とか対応は可能です。しかし「臨機応変な対人能力」「人間としての魅力」というのは、簡単に身につくものではありません。つくづく学校教育の知識暗記偏重を、そろそろ変えた方がいいと思うのです。

これから医療の現場で働く人に必要なのは「流動する社会にうまく順応すること」だと思うのですが、なぜかマイナンバー制度という全員ひとくくりな制度が出てきたり、と、国の方針に解せないことがどんどん増えてくるこの頃です。医療従事者が価値観の柔軟性を欠くと、十人十色な患者さんが不幸になるのは目に見えていると思うのですけどね。。


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