勤務体験談60-緩和ケア

今回は、でこりんさん(36才)に緩和ケアについて体験談をお話いただきました。


とらみ:「こんにちは。今日はよろしくお願いします。緩和ケア科は、治る見込みのない疾患の患者さんの身体的・精神的・社会的苦痛や師に対する恐怖をやわらげ、患者さんの尊厳を保ちながら最期を迎えられるようケアする科目ですね。ホスピスと呼ばれることもありますが、具体的な業務内容を教えていただけますか?」

でこりんさん:「こんにちは。私自身、緩和ケア病棟に配属になって一番驚いたのことですが、緩和ケア病棟では時間がゆっくり過ぎていきます。患者さん一人ひとりに丁寧に時間をかけてケアしていく必要性がありますので、忙しくバタバタしている科目から異動してきた看護師は、初めはとても戸惑うと思います。患者さんの意思を第一にし、体調を見ながら無理なく時間を過ごせるよう、私たちが患者さんのペースに合わせてケアしていくんです。」

とらみ:「丁寧な看護を、と思ってはいても限られた時間の中で業務を行わなければいけないので、どうしても患者さん本意で行動するより、看護師側の都合になってしまうこともよくありますから、そういう意味では緩和ケアは時間に追われない科だといえるかもしれませんね。」

でこりんさん「私自身は以前は内科で働いていたのですが、入院なさっている患者さんの数が多かったので時間との戦いでした。おむつ交換は一人で行う、入浴介助は二人で行うなどと、いつも時間に追われていましたが、緩和ケア病棟では、おむつ交換は二人でゆっくり丁寧に、静かに時間をかけて行います。同じく入浴介助に関しては、患者さんが「今、このタイミングでお風呂に入りたい」という意思が出るまで、こちらは待っていなければいけません。同じ業務であっても、ずいぶん違うなと最初は驚きましたね。」

とらみ:「緩和ケアでは、鎮痛剤として麻薬を扱うこともありますね。この辺りは他の科目にはない点だと思いますが・・・」

でこりんさん「そうですね。麻薬の取り扱いは看護学校でも十分学習されたと思いますが、とても厳しいものです。間違って破棄したりすると、場合によっては警察から事情聴取される場合もありますので、神経を使います。また、普段は使用することの無い強い鎮痛緩和剤を使用することも多々ありますので、緩和ケアの担当医だけでなく麻酔科医とも連携を取っていく必要があるんです。」

とらみ:「麻薬を扱う科目はなかなかないので、神経を使いますね。身体的なケア以外にはどういった業務がありますか?」

でこりんさん「死を認識している人たちに対し、恐怖を取り除き、心の準備を促すこともします。患者さん自身は死と直面していますので自暴自棄になっていることがあります。私たちとのかかわりを拒絶したり、心を開かないこともよくあります。そのため、患者さんに必要な処置が出来なかったり治療が思うように進まないこともあります。そんな患者さんの気持ちを理解し、寄り添うケアが重要なんです。」

とらみ:「心のケアが重要になってくるということですね。患者さん自身もご家族も、最期という貴重な時間を緩和ケア病棟で過ごすことになりますから、大切な時間に対する期待はとても大きいものがあるのかもしれません。」

でこりんさん:「そうですね。看護師側の何気ない態度に腹を立てたり心に傷をつくったりと、こちらの意思と反してクレームになることもあります。とにかく丁寧にゆっくり時間をかけてケアしていく必要のある科目ですので、ゆっくり業務を行うタイプの人が向いているかもしれません。」

とらみ:「そうですね。命が終わる瞬間に立ち会おうということは、患者の心によりそうということが一番の看護なのかもしれませんね。今日は貴重なお話をありがとうございました。」

でこりんさん:「ありがとうございました。」


関連ブログ記事:今後の終末期医療について終末期医療について生体肝移植と生と死

関連資格:緩和ケア認定看護師

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